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Firefox OS エコシステムの勢いを示す新しい開発ハードウェアおよびツール

※本記事は、スペイン・バルセロナで 2 月 23 日に Mozilla Corporation より発表されたプレスリリースの抄訳です。

すべての人々に Web の力を届けるという使命の実現に努める Mozilla は本日、開発者向けの新しいリファレンスハードウェアおよびツールを発表しました。これにより、Firefox OS エコシステムの勢いを引き続き加速します。また、開発者、通信会社、OEM は革新的な Web アプリをより低コストで迅速に、しかも簡単に導入して、パーソナライズされた Firefox OS 体験を実現できます。

Mozilla は 4.5 インチ画面のデュアルコアプロセッサを搭載したスマートフォンのリファレンスモデルを発表しました。これを使用することで、開発者は Firefox OS の新機能やアプリをさまざまなメモリ容量でテストできます。開発したアプリのテストやタブレット版 Firefox OS の開発を可能にする Mozilla タブレットプログラムも実施されます。
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PhoneGap の Firefox OS 対応も発表され、PhoneGap を使用する数十万人もの開発者が既存のアプリを数時間程度で Firefox OS に移植できるようになりました。また、新しい WebAPI が今後もネイティブアプリと Web アプリのギャップを埋めていきます。Mobile World Congress において、Mozilla は OEM と通信会社がさまざまな分野のお客様に合わせて Firefox OS を簡単にカスタマイズできる開発ツールも発表しました。

Web の革新を進め、Web をアプリの開発と配布のプラットフォームにするための活動を続けるには、常に開発者の皆さんが重要な存在となります。この新しいリファレンスハードウェア、ツール、WebAPI によって、Mozilla は Web アプリの成長を促し、今後も他のアプリエコシステムにある障壁と制約を打破していきます。Web によってアプリ開発がシンプルになり、断片化を抑えるだけでなく、開発者は自分が開発したアプリを自らで配布するか、Firefox Marketplace を介して販売するかを選択できるため、お客様との直接的な関係を維持できます。

Vision Mobile が先ごろ公開したレポートによると、Firefox OS に関心を持つ開発者は増え続けており、Firefox OS を支持する開発者はわずか 6 か月間で 7% に達したということです。また、2014 年第 1 四半期には、すでに開発者の 52% が HTML5 を使用してモバイル向けの Web サイトや Web アプリを作成し、さらに 16% が今後 HTML5 の使用を予定していることも報告されています。

Strategy Analytics の最近の調査結果では、Firefox OS 向けのモバイルアプリを開発する開発者数は、今年 3 倍に増えると予測されています。これは開発者の関心度という点ではすべてのモバイルプラットフォームの中で最大の伸びです。

業界のこうした勢いに拍車をかけているのは、すでに数百万人の Web 開発者が HTML5 でプログラミングを行っているという事実です。開発者達は新しいプログラミング言語を習得したり、個別のモバイルプラットフォーム対応にコストをかけたりする必要なくモバイルアプリを開発したいと考えています。

新しいリファレンスハードウェア、ツール、WebAPI を以下のように展開することで今後も Firefox OS エコシステムの成長を促進し、Web がアプリの開発と配布のための強力なプラットフォームである理由を実証します。

新しいリファレンススマートフォン

Mobile World Congress において、Mozilla は開発者向けの新しいスマートフォンリファレンスモデル、Firefox OS Flame を展示しています。開発者は Flame を利用して実際のモバイルネットワーク環境や、加速度計、NFC、カメラなどのハードウェアを利用したテストが行えます。市販の Firefox OS 搭載スマートフォンと同様、Flame 開発リファレンススマートフォンには Qualcomm プロセッサが搭載されています。今回は高性能な 1.2GHz のデュアルコアプロセッサを採用しているため、高度な処理能力を必要とするゲームやアプリのテストも容易に実行できます。メモリ容量の少ない特定の Firefox OS 搭載スマートフォン向けにアプリを開発する場合には、Flame の RAM 容量を 1GB から 256MB に変更して、低スペックのスマートフォン上でそのアプリがどのようなパフォーマンスを示すかを確認することもできます。また、開発者や早期採用者は Flame を使用することによって日々更新される Firefox OS の最新開発版を利用でき、開発プラットフォーム全般に貢献することが可能になります。

Firefox OS Flame の仕様 (リファレンスデバイス):
  • Qualcomm MSM8210 Snapdragon、1.2GHz デュアルコアプロセッサ
  • 4.5 インチスクリーン (FWVGA 854 x 480 ピクセル)
  • カメラ: 背面: 5MP / 前面: 2MP
  • 3G UMTS 4 周波数帯対応 (850/900/1900/2100)
  • 8GB ストレージ
  • 256MB~1GB RAM (開発者が調整可能)
  • A-GPS、NFC
  • バッテリ容量: 1,800 mAh
  • WiFi: 802.11 b/g/n、Bluetooth、Micro USB
数十万人の PhoneGap ユーザが Firefox OS 向けアプリを開発可能

PhoneGap の次期リリースで Firefox OS がサポートされる予定です。PhoneGap は複数プラットフォーム対応のアプリを開発できる代表的な開発ツールです。今回のサポートは、最近発表されたCordova の Firefox OS 対応に基づくものです。Cordova は Apache Foundation の人気の高いオープンソースプロジェクトであり、HTML5 アプリをネイティブアプリと同様にパッケージ化できます。

PhoneGap は数十万人の開発者が利用するモバイルアプリケーション開発フレームワークです。オープンソースの Apache Cordova プロジェクトに基づいており、HTML、CSS、JavaScript でアプリを開発すれば多彩なモバイルデバイスに導入でき、ネイティブアプリと同様の機能を提供します。Firefox OS がサポートされたことで、最小限の作業で既存の PhoneGap アプリを数時間程度で Firefox OS に移植できます。詳しくは、こちらの Hacks Blog 記事をご覧ください。

アプリマネージャでリアルタイムにプロトタイプ開発やデバッグが可能となりアプリ開発が簡単になります

アプリマネージャにより Firefox の Web 開発ツールをモバイルアプリ開発にも利用できるようになります。アプリマネージャを使うと、Firefox OS スマートフォンの Web アプリをパソコンから直接インストール、テスト、デバッグでき、Web の力がいかに役立つか実感していただけます。Firefox の Web 開発ツールはすでに数百万人の Web 開発者が Web ページの作成に使用しています。アプリマネージャはその機能をモバイルアプリの作成にも拡張し、開発者たちが使い慣れたワークフローでアプリ開発を可能にします。SDK をダウンロードする必要はなく、Firefox ブラウザに統合された開発ツールの 1 つとして手軽にアプリマネージャを使用できます。

アプリマネージャと Firefox OS はどちらもオープンな Web 技術を使用しているため、デバッグや、アプリを実行しながらの編集とプロトタイプ作成も簡単です。たとえば、通信会社や OEM は、タイプの異なる対象ユーザ向けに異なるブランドでホーム画面のテーマのプロトタイプを作成したい場合があります。そのようなときに アプリマネージャを使用すると、パソコン上でコードを作成し、接続された Firefox OS 搭載スマートフォン上で生じる変化をリアルタイムで確認できます。そのため、開発時間を短縮できますこの仕組みについては、こちらの MDN の記事をご覧ください。

新しい WebAPI と業界の対応

現在、Mozilla が他に先駆けて導入した 30 以上の WebAPI に加え、WebNFCData Store API など8以上の新しいAPI が昨年追加されました。この新しい API は、アプリ開発に役立つ多くの機能を Web にもたらします。これらのAPIは標準化が進められているため、業界では採用する企業が増え続けています。Samsung は WebKit に Vibration API や Battery Status API を追加しており、Apache Cordova や Adobe の PhoneGap などのツールでは、特に広く使用されている 6 種類の WebAPI を既にサポートしています。

Foxconn と VIA がタブレット貢献プログラムに参加

Mozilla は先ごろ、タブレット貢献プログラムを開始しました。これはタブレット版 Firefox OS の開発促進とそれを支えるエコシステムの発展を目的とするものであり、最初のハードウェアパートナーとして Foxconn が参加しています。

この Firefox OS タブレット貢献プログラムの一環として、VIA は 7 インチ Vixen リファレンスタブレットを世界中の開発者向けに提供し、Mozilla コミュニティによるタブレット版 Firefox OS の完成を支援します。開発者の皆さんは、Mozilla Hacks ブログのページからこのプログラムへの参加登録をしていただけるようになりました。

開発用リファレンスタブレットの仕様:
VIA Vixen:
  • 7 インチ 1,024 x 600 HD LCD スクリーン
  • 1.2 GHz デュアルコア Cortex-A9 プロセッサ
  • ARM Mali-400 デュアルプロセッサ GPU
  • 8GBストレージ
  • 1GB RAM
  • カメラ: 前面 0.3 MP、背面 2.0 MP
  • WiFi: 802.11 b/g/n
Foxconn InFocus:
  • 10インチスクリーン (1,280 x 800 ピクセル、24 ビットカラー)
  • A31 (ARM Cortex A7) クアッドコア 1.0GHz
  • PowerVR SGX544MP2 GPU
  • 16GB ストレージ
  • 2GB RAM
  • カメラ: 背面 5MP / 前面 2MP
  • A-GPS
  • バッテリ容量: 7,000 mAh
  • WiFi: 802.11 b/g/n、Bluetooth、Micro USB

Mozilla の CTO 兼エンジニアリング担当 SVP、Brendan Eich は次のように述べています。「ネイティブアプリと Web アプリの技術的なギャップが少なくなっているため、モバイルアプリの開発プラットフォームとして Web を選択する開発者が増えていることは明らかです。Mozilla は、Web を主要な開発プラットフォームにするために何が必要かということについて開発者の皆さんの声に耳を傾けてきました。Mozilla とパートナー各社は、この新しいハードウェア、ツール、WebAPI によって大きく前進したと考えています。2014 年にはモバイルの世界にどのような新しい革新がもたらされるか期待したいと思います」。

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