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また一歩、サイレントアップデートへ近づきました

今日 ベータ版 になった Firefox の次期バージョンで私たちが気に入っている機能は、皆さんが決して目にすることのないものです。どういうことかというと — Windows 向けの新しいベータ版に導入された、バックグラウンドで更新を適用する 単独の更新サービス のおかげで、更新のたびにユーザーアカウント制御 (UAC) ダイアログを見なくて済むようになったのです。

Windows の UAC は崇高な目的を持っています。ソフトウェアを無意識のうちにインストールしようとしたとき、何か不審なプログラムが勝手に動き出そうとしたとき、あるいは信頼されたプログラムが改ざんされようとしたとき、突然 UAC ダイアログが現れてあなたを驚かせます。それは画面全体を暗くして、否応なしに注目を集めます。

ユーザー アカウント制御 (UAC) ダイアログ

これは見落としようがありません。ほとんどのパソコンユーザはこのような警告が出る技術的な背景をまったく理解していないと思いますが、それこそが肝心な点です。何が起きているかよく分からないなら、おそらく安全策、つまり「いいえ」を選ぶでしょう。この警告は、セキュリティを向上させるために考え出された仕組みのひとつなのです。

Firefox も、皆さんのセキュリティを向上させるために開発されています。私たち Mozilla の取り組みは片手間ではありません。セキュリティの問題を特定、修正するだけでなく、セキュリティやプライバシーを守る新しいツールも次々に提供しています。ネット上でのセキュリティの状況は刻一刻と変化しているため、改良を加えた新バージョンを 6 週間ごとに公開する「高速リリースサイクル」の採用にも踏み切りました。

残念ながら、Windows の UAC ダイアログは、これほど頻繁にソフトウェアが更新される時代に登場したものではありませんでした。Firefox を更新するたびに、UAC システムはそれを新しいプログラム、あるいは変更されたプログラムとして検知し、あなたが最初にインストールしたときと同じように警告を表示します。こうした振る舞いは UAC 本来の目的に反した動きで、ソフトウェアのセキュリティは強化されているのに、ユーザがそれを使うのをためらわせてしまうことになりかねません。

新しい Firefox のベータ版は、システムレベルのサービスを使い、UAC の警告を出さない方法で更新を適用します。これにより、煩わしさや作業の中断時間が減って、よりスムーズに最新版へ更新できます。また、UAC によって本当に危険なソフトウェアが検知されたときに、いつも通り何となく「はい」を押してしまう習慣が身に付く可能性を減らすこともできます。

もちろん、ここで説明している仕組みは、ユーザの皆さんが更新を管理する権限を奪うものではありません。必要なら更新のたびに通知を表示させることもできますが、ほとんどの人にとっては単なる迷惑なものに過ぎないでしょう。また、新規でインストールを行う場合、つまり Firefox がシステム上で実際に新たなプログラムとして導入される場合、UAC はこれまで通りダブルチェックを行い、本当にインストールして良いかどうかをあなたに尋ねます。(最近の Windows を使っているすべての人が経験しているはずです)

私たちはかつて、新しい Firefox が出るたびに大々的な宣伝をしてきました。完成した製品に誇りを持ち、皆さんにぜひ使って欲しいと思って精一杯の努力をしてきました。今でもその基本的な考えは変わりません。ぜひ私たちの成果を試してください。でも、6 週間ごとのリリースについてはもう意識する必要はありません。私たちはただ、皆さんが Firefox を使うたびにどんどん良くなって、皆さんに楽しんでもらえればそれで構いません。明るい気分じゃないときや、ネット上でちょっと何か用事を済ませたいだけのときもありますが、そうした場面でイラッとする瞬間を少しでも取り除ければ — それが私たちの願いです。

[これは米国 Mozilla のブログ記事 Silencing Updates の抄訳です。文中リンク先の一部は英語となりますのでご了承ください]

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