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Thunderbird: 安定性とコミュニティによる革新

[これは米国 Mozilla Foundation 理事長 Mitchell Baker のブログ記事 Thunderbird: Stability and Community Innovation の抄訳です]

Thunderbird は、オープンソースで開発されクラスプラットフォームで動作するメールソフトの選択肢を、私のようにまだ単体のメールソフトを使用している人々に提供してくれています。この製品は、信頼性があり、ユーザが自由に管理でき、また Mozilla の使命を反映するために開発されています。ここでもう一度、以前皆さんに投げかけた質問をしたいと思います。Thunderbird は革新の源であり、今日のインターネット生活におけるリーダーシップの源となっているでしょうか。 それとも、Thunderbird はすでにユーザが望む機能を備えており、主にメンテナンスの継続が必要なものでしょうか。

Thunderbird チームを含む Mozilla の主要メンバーは、安定性を維持することが最も重要で、Thunderbird における革新の継続は Mozilla の製品開発の中では優先事項ではないという結論に達しました (そこに至った経緯については、後述の「この決定の背景」を参照してください)。その結果として、Thunderbird チームは、現在の安定性を維持し、コミュニティが望むなら革新を続けられるようにするという計画を立てました。

この計画では、Mozilla は 延長サポート版 (ESR) のプロセスを通じてセキュリティアップデートを提供します。また私たちは、Thunderbird コミュニティが開発の継続を取りまとめる仕組みを維持します。この計画の詳細は MozillaWiki の記事 (英語) をご覧ください。あなたが Thunderbird ユーザであり、この計画に興味がある場合は、上記のドキュメントとメーリングリストなどで議論を追ってください。あなたが Thunderbird の開発者である場合は、開発フォーラムで議論に参加してください。

Thunderbird は多くの人々にとって重要な製品であり、私もその恩恵を受けている一人です。あなたもその一人であり、Thunderbird の開発に参加したいなら、今がその時です。Thunderbird ユーザに対しては、ESR のプロセスを通じてセキュリティアップデートを提供する予定です。

この決定の背景

私たちは、Thunderbird とその革新について、これまで何度も問いかけを行ってきました。そして何年も、Thunderbird を非常に革新的な製品として開発しようと努力してきましたが、そこには、Thunderbird が現代のインターネットメッセージングをさらにオープンで革新的な空間にする役割りを担い、活動的な貢献者の数が増えていくという前提がありました。現在のところ、私たちはこれらを実現できていません。これに当てはまらないのは Mozilla のローカライズコミュニティで、Thunderbird を多くの言語で利用できるようにするため多大な貢献をしてきました。しかし、彼らの献身的な努力は、他の領域で活動する活発な貢献者による支援を受けていません。このことは、多くのローカライズコミュニティにとって大きなストレスとなっています。

Thunderbird チームは、製品を改良し、Thunderbird における革新のための土台を築くことに成功してきました。今も様々なアイデアや進行中のプロジェクトがあり、新たな貢献者の開拓と育成に取り組んでいます。私たちは数年にわたり、Thunderbird の世界において、コミュニティによる開発と革新を促進するため様々なことに挑戦してきました。Mozilla Foundation が設立された 2003 年当初は、同じチームが Firefox と Thunderbird を開発していました。その後、Thunderbird の開発に焦点を当てた Mozilla Messaging を設立しましたが、現在では Thunderbird チームはメインの Mozilla 製品の組織に戻っています。

ほとんどの Thunderbird ユーザは、現在の基本的なメール機能に満足しているようです。一方で、従来型メールソフトの代替となる Web ベースのコミュニケーションツールが人気を得ています。このため、Thunderbird の安定性に焦点を当て、他の製品を通じて革新を続けるという選択は自然なものでしょう。

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